\ 歯科衛生士のおはなし /

硬いものを食べないと咬む力が

弱くなると勘違いしていませんか

そもそも身体を動かす機能は、

その部位の骨や歯が存在するから

正確に働くわけではありません。

目や耳から入った情報を、

脳が処理し、伝達して、

「筋肉」がそれらを動かします。

赤ちゃんがわかりやすい例ですが、

手足口などそろっていたとしても、

ペンを握って字を書いたり、

靴を履いて歩き回ったり、

滑舌よく話したりできませんね。

物事には順序というものがあり、

始める時期やタイミング、

方法を間違えてしまうと、

正しく機能するために成長することができません。

我々日本人に必要な『咬む力』は、

肉食獣のような噛みつく力ではなく、

持久力のあるもぐもぐ大臼歯で

磨り潰す力を指しています。

そして硬い食べ物は、

磨りつぶす食べ方が出来なくなるものなので、

歯がそろっていたとしても年齢に関係なく、

叩きつぶす食べ方を無意識にしてしまいます。

そして硬い食べ物や大きな口を開いて

食べるような食べ物は、

反射で舌が奥へ逃げていきます。

そして下顎は後退した位置で使われるため、

上下のかみ合わせがズレて、

“食べづらいな”“力が入らないな”

などと感じるのです。

結果、頭の角度が体軸に対して傾いたり

舌を支える舌骨が奥に落ちてしまって

咀嚼をするための筋肉が正しく働きません。

決して歯が悪くなったからとか

入れ歯だからではなく、

歯が悪くなるような身体だから

入れ歯になってしまった身体だから、

更に歩行の変化からくる身体の筋力低下とともに

顕著に現れてくるのです。

本来は上顎窩という頭蓋骨ウケの中心に下顎関節が、

筋肉によりぶら下がっています

しかし、上記の要因などによって

下顎がうしろへ

引くように下がると、

顎と一体になっている歯牙たちも

ズレてしまうので、

上下関係が変わって噛む位置が中心で

なくなってしまいます

中心

 

  全部そろっている歯を使って食べる

後ろに下がる

   

奥歯の治療多い人これかも

前歯は離れて奥歯を強く使う

下顎がうしろに下がると頚椎に負荷

その下顎の位置で噛むと

肉食動物の食べ方、つまりは

縦噛みになって、歯が垂直に使われる

結果、下記の状態になります

そこで、『歩行の量や質の低下』が

原因(それだけでない場合もあります)を見ないふりして、

末端の咬む力を鍛えようとガムやグミ、

玄米を使い出すので、顎は痛くなります。

疲れます。

共に、首の筋肉を圧迫して

頚椎悪くしたり

肩を悪くしたりしていきます。

これを、咬む力が弱くなった!

と更に硬い食べ物で特訓するから、

体幹がないためにズレた骨格のまま使うから、

歯が痛い・詰め物取れた・口が開かないなど

故障するのです。

太古の日本人が、

木の実や古代米を食べていても

壊れなかった理由はそこにあります。

食べるためにははるばる遠方へ狩に出て獣と戦って。

自らの足で動き回らなければ生きていかれない結果、

スキのない緊張感や筋肉や骨が強化され、

体幹が強いから硬いものを食べられる。

現代においては、

移動は楽チンなところに

目を覆いたくなるようなお行儀とは

どこへ行ったのかというような生活‥

そこへもってきて、

硬い食べ物を真似したら

壊れてくるのは当たり前ですね。

体幹も弱く自分の顎さえ安定した位置に

とどめておけない身体に加えて、

物理的な問題で下顎を

奥へ追いやってしまう硬い食品を

食べる習慣は、頭を支えている首などの

筋肉を委縮して。

血管をつぶして脳へ酸素供給を

低下させることは多くみられます。

結論、硬い食べ物を食べても

噛む力は強くなりません。

 成人以上になって

“何かこれ硬いな”と感じたら、

それを無理して食べる練習はせずに、

大臼歯で20回30回舌を使って

食べられるごはんやおかずを

咀嚼していく習慣が、

持久力のある、嚙む力を作っていくのです。

もぐもぐ咀嚼が正解です。

 そして、まだ骨すら未完成の

0歳~18歳の子供たちにはできるだけ

和食中心の習慣を大人が作って、

一緒に指導してあげる事が、

明るい未来を約束させます。

 そして毎日少しでも、

靴を履いて歩行をして、

体幹を衰えさせない努力をしましょう。

                                 歯科衛生士 野口

吉川医療モール歯科