動きが先
\ 院長の独り言 /
動きが先
唐突ですが、動きのあるものに対して
その動きが止まった状態を見て、
様々なことを推測していきます。
何度も言いますが、
歯科的に 歯並びやかみ合わせは
結果です。
どのように顎(下の顎)が動いて
どのように上下の歯がぶつかっているのか、
さらには体がどのような骨格だから
顎がどのように動くか、
普段どのように体を動かしているから
そのような骨格になっているのか、
はたまた全く動かしていないから
そのような骨格になっているのか。
姿勢もそうですよね。
良い姿勢悪い姿勢も結果であって、
原因ではない。
十分な筋肉 筋力がないために
悪い姿勢になるのであって、
必然なわけです。
我々 人間は一番進化した動物ですが、
様々な肉食動物 草食動物と同じように、
動物であることには変わりありません。
要は動くものなのです。
もう一つの普遍的な事実として、
地球上で生活している限り、
重力下である 絶えず空からの
重力(g)を受け続けていることにより
例えば、直立している状態と
睡眠時のように基本
水平に横たわっている状態とでは、
体が受ける重力の方向は全く異なります。
その力を受け止めるものが筋肉です。
そして筋肉は骨に付いていますから、
骨格にも影響が及びます。
現代社会において、
体の健康維持の手段としての
食事による栄養摂取、
またサプリメント等の
補助食品などを
経口的に取り入れさえすれば大丈夫、
というような感覚を持ちがちですが、
食べたもの 飲んだものが
全て体に吸収されて身になるか?
を考えると、そうはいかないのです。
純粋に栄養素のみの摂取としての食事であれば、
必要最低限の質と量で充分で、
それを活かすのは動かし方になります。
いかに正しく動かすか
動かしすぎでも壊れてしまいますし、
動かさなければもっと壊れてしまいます。
そこで、
昔から運動しなさいと
よく言われてきましたが、
基本的には運動も
体を壊してしまう側面があります。
それは無理な動きをするからです。
私自身も小さい頃から
大学卒業するまで毎日
運動の日々でした。
それゆえケガの類は絶えませんでした。
最近気が付いたのですが、
運動はメンタル(精神的)に
とてもプラスなものなんだと、
フィジカル(肉体的)に
プラスとは限らないのだと。
以前から申し上げているように、
単純に肉体の維持
体の筋力維持の手段は歩行です。
文明社会である現代においてある意味
最も難しい動きが歩行かもしれません。
移動手段が車、電車、バス、飛行機等ですから。
正しく歩行する事で
正しく体が動き
筋力が維持され、
骨格が維持され顎も正しく動き
適切な食材を咀嚼する事で
口の中も健康に維持されることでしょう。
動物なのでとにかく動く 歩く。
不自由のない肉体を
歳をとっても維持するために、
食べること以上に
歩き続ける事が
優先順位の筆頭に来ると思います。
世の中が変化していき、
どんどん便利で
楽に暮らせる社会になっていっても、
人の体はそれに伴って進化しないのです。
何でも体を動かすことなく
使うことなく生活できる現代は、
体にとってみるとものすごくストレスでしょう。
この先、AIで頭(脳)も壊されてしまうことは
容易に想像できます。
動きましょう。 歩きましょう。
将来、不自由な暮らしにならないように、
口の中が壊れない様に。