\ 院長の独り言/

               正しい歯の使い方    

以前から虫歯・歯周病の予防はお手入れではなく使い方ですと話してきました。

歯に限らず体もそうだと思います。使い方を間違ってしまうと壊してしまいます。

 そもそも歯の使い方など意識をしている人はいないでしょう。

結果的に正しく使えている人と、使えていない人が見られます。

さらに、最初に認識をしておかなければならないことに、人種・民族差があるということです。

大雑把に欧米人と私達アジア人とでは大分違います。私達は草食系動物であり、欧米人は肉食系動物です。

それなので私達は、ウシ・ウマのようにモグモグと下の顎が回るようにして動かします。

欧米人はワニのように下の顎はほぼ縦に上下動します。この両者の動きの差が歯の使い方の差になります。

人の歯の形も、前歯から糸切り歯から奥歯と異なった形をもち、さらに根の形、数もそれぞれ違います。

まず前歯は食物が最初、口に入ってとらえる、かみ切るように尖った形をしています。

次に小臼歯という小さい奥歯で砕く、おせんべいなどはこの歯で砕くことが多いです。

最後に大臼歯という大きい奥歯ですり潰す。このすり潰すことを咀嚼といいます。

よく咀嚼をしましょうとは、大臼歯で2,30回すり潰すように咬みましょうということになります。

それゆえすりつぶせない食材は咀嚼にならないですし、大臼歯も使えないでしょう。

また食事をする以前に体が正しく使えていないと、顎を動かしてくれませんし、

食事をする時の姿勢も顎の動きに影響を与えます。

 現代社会、日本のように一応先進国といわれる国においては様々な料理が食べることができますが、

歯の使い方を考えるとやはり和食が最適なのは間違いのないところかと思います。

食べ方に和食と洋食とでは違いがあり、和食はお茶碗を持って食べるので顔が起きるのに対して、

洋食は食器を持たないのでうつむきになってしまいます。

食習慣に多くの差がありそれぞれの人種・民族にあったものになっているのです。

もちろん好き嫌いもありますので、そのあたりは患者さんに任せるしかありませんが。

 現実的に難しいと思いますが、正座(もしくは足を接地)をして、

お茶碗をもって、正面をむいて、お行儀よく、

ご飯・和のおかずを食べるというスタイルが、

結果正しく歯を使えるということになるでしょうか(笑)。

                        院長 藤内

吉川医療モール歯科