矯正治療
\ 院長の独り言 /
矯正治療
今回は歯を動かす矯正治療について
お話しようと思います。
実は私も矯正治療経験者なのですが、
私の場合、多くの矯正治療を
希望される患者さんとは
異なる動機というか状況でして、
大学卒業後
最初に勤務したクリニックの院長先生と、
チームを組んでいた矯正専門医
(当時も現在も専門医として高名な
とても優れたドクターです)
お二人に私の歯並びは
「歯科医として・・・・・・・・・・・」
(多少ガタガタな感じでして)(笑)
本人は全くその気はなかったのですが、
いつの間にか治療することに
なってしまったのです。
成人矯正なので、
治療期間は2年半~3年くらい
だったかと思いますが、
それはもう、
痛い思いをして治療を終了しました。
その後30年以上経過してから
歯は動いてしまっています。
ある程度歯科医師経験も積み思うのは、
矯正治療では、
正中(上下前歯の真ん中)を合わせ、
左右対称な歯列を作るように歯を並べますが、
そもそも顎の動きが
左右非対称なもとに、
結果 非対称な歯並びが
出来上がっているのに、
動きが非対称のまま、
必然の結果としての
歯並びが変わってしまったら、
つじつまがあわなくなるのではないか?
咬みにくくなるのではないか?と。
何度も言いますが、
歯並びは必然の結果なのです。
生まれてからどのように体を動かして、
どのように顎が動いてきたかなので、
特に成長発育期においては、
身体の動かし方、
あるいはまったく動かさない、
さらに習慣としてのお行儀等が
ものすごく骨格や肉体形成に影響を与えるので、
昨今の子どもたちの様子を見聞きしていると、
外遊び少なく、スマホ、YouTube、
ゲーム等、インドアな遊びが多く最悪です。
成長発育期は
とにかく体を動かして
筋肉・骨を育てないといけない時期なので、
あとからでは成長発育出来ないのです。
安易に歯並びが、
見た目良くないから、
綺麗にしたいといって
矯正治療をうけないでほしいです。
さらに今は簡単に楽に矯正治療が
出来ますというような
セールスを見かけますが、
そもそも歯を動かして良いのか?と。
結果 ものが咬めない、
口が開かない等
様々な機能不全を起こしてしまったら
取り返しのつかない事になります。
もしどうしても
矯正治療を希望する場合は
より慎重に、
ただ歯を並べるだけではなく
正しい機能も理解されている
専門医にご相談ください。