抜歯の是非
\ 院長の独り言 /
抜歯の是非
歯を抜く抜歯は最後の手段
現在歯の治療のスタンダートは
最小限の治療になっています。
なるべく削らない 抜かない 正しいと思います。
それは極力 天然の状態を残す
その意味は、価値があり人工的に
それを上回るものが作れないからだと。
大昔はわりと簡単に抜歯を
していた時代がありました。
今の技術では抜歯せずに残せる歯が増えています。
では抜歯をするケースは?
私はいかなる治療をしても保存出来ない
さらに残しておくことがマイナスの結果を
生む場合であると考えます。
例えば グラグラしていて咬むと痛くて
その歯にあたらないように
食事しているようなことがあるとします。
いつもと同じように食べることができない
避けて食べる これは違う動きをする事になり、
痛くない歯を痛めてしまうことにつながりNGです。
(避けても避け切れませんが)
前にも記述しましたが、
片方で咬むことがいけないのではなくて、
避けて咬む 痛い歯があるとか
抜きっぱなしの歯があるとか
何か不自由な理由があって
避けて噛むことがいけないのです
他も壊れてしまうから。
それなので 不自由をなくす
痛みをとる いかなる治療を試みても
それが叶わないのなら
抜歯をするべきと考えます。
さらに原則 抜きっぱなし
欠損放置はしないので次に歯を作ることを考えると
ブリッジを作る 入れ歯を作る
インプラントを入れる
それぞれの方法論を考えると、
唯一ブリッジは影響が少ないですが
入れ歯 インプラントは顎の骨とその上に
くっついている歯ぐきを利用して作っていきます。
その土台となる 顎の骨は抜歯の時の状況で
状態がかなり左右されます
一番骨の状態が良いのは、
矯正治療における便宜(べんぎ)抜歯(ばっし)
(本来抜く必要のない歯の抜歯)で、
抜歯後の骨の再生はとても良いです。
逆に一番骨の状態が悪いのは、
保存の見込みのない歯を自然に
抜けるまで放置した場合です。
歯を失った後 造骨細胞という骨が
新しい骨を作ってくれるのですが、
慢性炎症が長期間続いてしまうことにより
その造骨細胞がなくなり 骨の新生が妨げられ
へこんだままの形での治癒になる為
インプラントをする場合には
骨を新たに作らなければなりませんし、
入れ歯を作る場合にもへこんだ
土手になってしまい具合が悪いです。
それなので 患者さんの抜きたくない気持ちは
十分に理解できますが、
保存できる見込みのない歯は早く抜歯をして
次の治療につなげる準備をすることで、
可能な限り良い環境で治療をすることをお勧めします。